TBSテレビ「ニュースの森」「ニュース23」で一次判定ソフトの欠陥を指摘
 介護保険への不安が現実になりつつあります。公平公正に実施されるべき要介護認定が、コンピューターソフトの結果によって、矛盾した判定が実際に出はじめておりまして、認定を行っている市町村の現場から厚生省に対して、苦情が相次いでいることが内部資料から明らかになっております。(筑紫哲也氏)
 厚生省と実際に認定を行っている市町村を結ぶ『認定支援ネットワーク』と呼ばれる非公開の情報網。ここには、「ソフトによる判定に矛盾が生じた」「早急な対応をお願いしたい」など要介護認定ソフトについての批判や、厚生省に対して見直しを求める意見が、すでに300件以上にのぼっていることが明らかになりました。さらに最終的な判定をする認定審査会の委員からも疑問の声があがっています。(ナレーション)
 残念ながら一次判定をするソフトとしてはですね、機能しないと。それは明らかだと思います。(尾形)
 尾形医師は実際に申請されたケースの中から、ソフトの欠陥によって矛盾した判定が出た例を挙げました。この調査票は栃木県塩谷町に実際に住んでいる89歳のおばあさんのものです。すべての関節がほとんど動かない、身の回りの世話が全くできない、さらに重い痴呆症状があるなど、かなり状態が重い例ですが、認定ソフトを使った判定では、7段階の中間にあたる、要介護3と判定されました。ところが予想より軽い判定を不審に思った尾形医師が、いくつかの項目を逆に軽くしてみると、なんと要介護5。なぜか反対に2つもランクが重くなったのです。つまりソフトに欠陥があるために体の状態と判定結果に矛盾が生じていたのです。これはホームヘルプサービスなどの年間利用額にすると、112万8,000円もの損に相当します。(ナレーション)
 特別ここれがまれな例というわけではございませんで、審査会をやっていれば日常茶飯事でこのような例に遭遇します。(尾形)
  他にもこのソフトによると、こんな重い状態(ほとんど目が見えない・体を洗ったり掃除にすべて介護が必要、毎日の日課が理解できない)の人 がなんと自立。つまり介護サービスを全く利用できないという結果が出るのです。これに対し厚生省では、来年度から認定ソフトの基礎データを取り直す事を決めたものの直ちに見直す必要はないとしています。
 これは本当にお役所というのは間違いを認めたくない組織ですから、あんな事を言っているんですけれどもね。こういう今度のは多分、こんなに急いでやっていた制度だから、あると思うんだね。あるんだけど、それを急いで直すというのがなくて、別にこだわってこうやってると、本当に制度の信頼感みたいなのがなくなっちゃいますよね。それにしても影響大きいね。100万円以上そんな差がでてきたら、たまらんですよね。(筑紫哲也氏)
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