塩谷郡市の要介護認定者数(平成13年3月31日現在)
 塩谷郡市医師会介護保険委員会では、郡市内1市4町の担当課にお願いし、それぞれの市町での介護認定者数とその要介護度について調査を依頼し、その結果をまとめました。我々医師会では介護認定や意見書記入における留意点などについて頻繁に研修会を行い、要介護度のバラツキの是正に努めてまいりましたが、その結果はおおよそ予想を超えるものでした。

要介護認定者数(平成13年3月31日現在)

矢板市 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計

第1号被保険者

60 96 99 97 112 94 558
65歳以上75歳未満 7 10 20 12 20 29 98
75歳以上 53 86 79 85 92 65 460

第2号被保険者

3 3 4 6 5 8 29
総     数 63 99 103 103 117 102 587
率(%) 10.7% 16.9% 17.5% 17.5% 20.0% 17.4% 100%

氏家町 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計

第1号被保険者

40 77 89 51 67 67 391
65歳以上75歳未満 2 1 15 4 11 11 58
75歳以上 38 62 74 47 56 56 333

第2号被保険者

2 3 5 0 0 3 13
総     数 42 80 94 51 67 70 404
率(%) 10.4% 19.8% 23.3% 12.6% 16.6% 17.3% 100%

高根沢町 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計

第1号被保険者

22 78 72 78 107 37 394
65歳以上75歳未満 5 9 7 16 12 3 52
75歳以上 17 69 65 62 95 34 342

第2号被保険者

1 2 1 3 1 1 9
総     数 23 80 73 81 108 38 403
率(%) 5.7% 19.9% 18.1% 20.1% 26.8% 9.4% 100%

塩谷町 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計

第1号被保険者

13 46 44 49 69 70 291
65歳以上75歳未満 5 8 14 5 8 10 50
75歳以上 8 38 30 44 61 60 241

第2号被保険者

0 0 2 2 0 2 6
総     数 13 46 46 51 69 72 297
率(%) 4.4% 15.5% 15.5% 17.2% 23.2% 24.2% 100%

喜連川町 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計

第1号被保険者

32 44 39 26 33 47 221
65歳以上75歳未満 7 5 6 3 7 11 39
75歳以上 25 39 33 23 26 36 182

第2号被保険者

1 1 1 1 0 2 6
総     数 33 45 40 27 33 49 227
率(%) 14.5% 19.8% 17.7% 11.9% 14.5% 21.6% 100%

塩谷郡市合計 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計

第1号被保険者

167 341 343 301 388 315 1855
65歳以上75歳未満 26 47 62 40 58 64 297
75歳以上 141 294 281 261 330 251 1558

第2号被保険者

7 9 13 12 6 16 63
総     数 174 350 356 313 394 331 1918
率(%) 9.1% 18.2% 18.6% 16.3% 20.5% 17.3% 100%

栃木県全体 

区     分 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 合 計
総     数 3,564 8,309 6,375 4,813 5,558 5,125 33,744
率(%) 10.5% 24.6% 18.9% 14.3% 16.5% 15.2% 100%
 

要介護度の分布

 塩谷郡市の要介護度は栃木県全体から見ると、要介護4・5が要介護1・2に比べ高くなっています。その要因としてはいくつか考えられます。
・合議体間で「介護の手間」と「状態像」のとらえ方に差があるということ。すなわち病状の程度を要介護度とパラレルに判定する傾向があるということ。
・従来から懸念されていたところである痴呆の程度をどのように要介護度に反映するかというところで、合議体間での手法の相違が見られるということ。

 塩谷郡市内の1市4町の要介護度の分布を見ると、そのバラツキは一目瞭然です。
 そこでそれぞれの認定手法をみてみると、氏家町については不明ですが、他の4市町では状態像の例から類似例を検索し、その要介護度を平均得点チャート・平均得点表・自立度で比較し、それに特記事項などからの介護の手間を考慮して判定するという流れになっています。
 さらに痴呆を有する場合は矢板市・塩谷町・喜連川町ではCPSから想定される要介護度を考慮し判定しています。塩谷町・喜連川町においてはCPSを積極的に取り入れています。
 一方、高根沢町では痴呆を有する場合の判定方法が異なっています。問題行動のうち、徘徊、介護への抵抗、窃盗行為、性的迷惑行為、火の不始末、不潔行為、収集癖、破壊行為に着目し、それぞれに重み付けをして介護度増を考慮しています。
 もう一つ高根沢町の介護認定において特筆すべきことは、介護度の上限について、トラブルが無いか、あっても軽微な寝たきりの場合は要介護4とし、トラブルを起こす寝たきりを要介護5と判定していることです。どういうことかというと、状態像の最終形は要介護4に相当すると考えていることです。ようするに病状の進行という観点から見れば、要介護度は1→2→3→4→5と進み、要介護5が最終形であると考えがちであるが、病状が進行し完全(トラブルを起こす可能性の少ない)な寝たきりの状態の場合の要介護度は1→2→3→4→5→4となり、要介護4が最終形であるというのです。これが高根沢町で要介護5の割合が極端に少ない理由です。正直言って目から鱗です。従来から病状と介護の手間はパラレルなものではないと理解していましたが、ひとたび要介護5と判定したものについては要介護4と要介護度を下げることはしていなかった私にとって、今後大いに検討するテーマを与えられたように感じます。
 ここでもう一度CPSについてみてみると、食事が全面介助で認知能力が欠如した場合はCPS:6(最重度)となり、要介護5相当に該当するとなっていますが、この部分の何らかの見直しが必要であるように感じます。

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