改訂版一次判定ソフトは、相変わらずオンボロ!?
 厚生労働省老健局老人保健課の資料に基づき改訂版一次判定ソフトの再構築しました。
 とは言っても、今のところ(6月18日現在)私の手元にあるのは樹形モデルと中間評価項目得点表だけですので、一次判定の部分だけしかカバーできていません。

 現時点(6/18)で不明なものは、
・一次判定警告コード(調査項目の組み合わせが極めて稀な事例)←取り扱いなし(2003/2/26確認)
・例外事例(チェックが3項目以下、10項目以上)の取り扱い←取り扱いなし(6/19確認)
・介護度別の中間評価項目得点←取り扱いなし(2003/2/26確認)
・日常生活自立度の組み合わせ毎の介護度の分布←変更あり(11/28修正)
・特別な医療の基準時間←変更なし(6/21確認)

 このように不明の部分が多くあり、一次判定プログラムとしては問題がありますので、介護度判定2・β版としてデモ公開するにとどめます。

改訂版一次判定ソフトの感想:
・基本的にこの改訂版は現行のソフトと考え方において相違はありません。すなわち統計ソフトS-PLUSのTree関数を使った樹形モデルによってロジックは組み立てられており、現行のソフトと同一のものといえます。
・樹形図を9個から8個に減らしていますが、それぞれの樹形図での分岐先端は大幅に増え、211から314となっています。しかし、分岐の選択肢と分岐先端のケア時間には、状態像と介護の手間の逆転箇所が数多く存在しています。結果的には介護度の逆転現象は解消されないでしょう。
・痴呆についての判定では、「問題行動関連行為」の樹形図に相変わらずの問題点があります。今回の目玉である「運動能力の低下していない痴呆性高齢者」の判定については、改訂版でも対応しきれず、チェック欄を設けたり、「日常生活の自立度の組み合わせ」の表を作ったりと苦肉の策を講じています。
・「状態像の例」については、現行ソフトの精度不足により採用されたもので、改訂版では必要ではないはずであるが、現在行われているモデル事業、あるいは秋以降の全国一斉のモデル事業のあとに、再び登場となるかもしれません^-^; あってはいけないことですが、、、
・結論としては、改訂版一次判定ソフトは痴呆性高齢者については全体的に高めの要介護度が判定されるようになってはいるが、相変わらずの逆転現象は改善されず、審査会による二次判定に寄与しないと思います。

オンボロ度のチェック:
 
改訂版・介護認定審査会資料(例)を下に示しますが、、一次判定結果は要介護2(52.4分)です。それではこの例の二次判定はどうでしょう。「常時の徘徊」や「火の不始末」という重大な問題行動があり、常時の見守りという介護の手間を考えるなら、要介護4程度が妥当なのではと考えます。
 ちなみに4-3の「嚥下」を「見守りが必要」から「できる」にすると、問題行動関連行為の推定時間が9.8分減の10.5分となり、要介護1となってしまいます。これじゃ、「運動能力の低下していない痴呆性高齢者」のチェック欄が必要になりますよね(笑)
 残念ながら、改訂版一次判定ソフトは認定審査会頼りの相変わらずのオンボロソフトだということです!!

 ところで、この例の現行ソフトによる一次判定結果は要介護1(41分)でした。


介護認定審査会資料(例)


一次判定結果 要介護2

要介護認定等基準時間 52.4分

食事 排泄 移動 清潔
保持
間接
ケア
問題
行動
機能
訓練
医療
関連
0.7分 2.4分 1分 9.2分 7.3分 20.3分 4分 7.5分

中間評価項目得点表

赤線は要介護2の平均得点(厚生省提供)

中間評価項目得点

第1群 第2群 第3群 第4群 第5群 第6群 第7群
100 100 77 57.9 73.8 59.9 62.5

日常生活自立度の組み合わせ

  痴呆性老人自立度
自立  T   U   V   W   M 






自立            
           
           
           
           
自 立 0%
要支援 0%
要介護1 30%
要介護2 30%
要介護3 30%
要介護4 10%
要介護5 0%

サービス利用状況
 訪問介護(ホームヘルプサービス) 回/月
 訪問入浴介護 回/月
 訪問看護 回/月
 訪問リハビリテーション 回/月
 居宅療養管理指導 回/月
 通所介護(デイサービス) 回/月
 通所リハビリテーション(デイケア) 回/月
 福祉用具貸与 品目
 短期入所生活介護 回/月
 短期入所療養介護 回/月
 痴呆対応型共同生活介護 回/月
 特定施設入所者生活介護 回/月
 福祉用具購入 品目/6月間
 住宅改修

<特別な医療>
1. 点滴の管理 7. 気管切開の処置
2. 中心静脈栄養 8. 疼痛の看護
3. 透析 9. 経管栄養
4. ストーマの処置 10. モニター測定
5. 酸素療法 11. じょくそうの処置
6. レスピレーター 12. カテーテル
第1群
(麻痺拘縮)
1. 麻痺 (左−上肢)
(右−上肢)
(左−下肢)
(右−下肢)
(その他)
2. 拘縮 (肩関節)
(肘関節)
(股関節)
(膝関節)
(足関節)
(その他)

第2群
(移動)
1. 寝返り
2. 起き上がり
3. 両足での座位
4. 両足での立位
5. 歩行
6. 移乗
7. 移動

第3群
(複雑動作)
1. 立ち上がり
2. 片足での立位
3. 洗身 全介助

第4群
(特別介護)
1. じょくそう
2. 皮膚疾患
3. 嚥下 見守りが必要
4. 食事摂取 見守りが必要
5. 飲水摂取
6. 排尿 見守りが必要
7. 排便 見守りが必要

第5群
(身の回り)
1. ア. 口腔清浄
イ. 洗顔
ウ. 整髪
エ. つめ切り 一部介助
2. ア. 上衣の着脱
イ. ズボン等の着脱 見守りが必要
3. 薬の内服 一部介助
4. 金銭の管理 全介助
5. 電話の利用
6. 日常の意思決定

第6群
(意思疎通)
1. 視力
2. 聴力
3. 意思の伝達 ときどきできる
4. 指示への反応 ときどき通じる
5. ア. 毎日の日課を理解 できない
イ. 生年月日をいう できない
ウ. 短期記憶 できない
エ. 自分の名前をいう
オ. 今の季節を理解 できない
カ. 場所の理解

第7群
(問題行動)
ア. 被害的
イ. 作話
ウ. 幻視幻聴 ときどきある
エ. 感情が不安定
オ. 昼夜逆転 ある
カ. 暴言暴行
キ. 同じ話をする ある
ク. 大声をだす
ケ. 介護に抵抗 ある
コ. 常時の徘徊 ある
サ. 落ち着きなし ときどきある
シ. 外出して戻れない ときどきある
ス. 一人で出たがる ある
セ. 収集癖
ソ. 火の不始末 ある
タ. 物や衣類を壊す
チ. 不潔行為
ツ. 異食行動
テ. ひどい物忘れ ある

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