改訂版一次判定ソフトの変更率は40%
 栃木県塩谷郡市医師会介護保険委員会では、一次判定ソフト改定後半年間(平成15年4月から9月まで)の1市4町で認定審査された2037件を集計し,一次判定ソフト改訂版の要介護判定の妥当性について検証を試みました。

(a)二次判定での一次判定からの変更割合(変更率)

  審査件数 一次判定
変更件数
変更率% *旧判定法に
よる変更率%
矢板市 615 262 42.6 43.8
氏家町 368 111 30.2 36.0
高根沢町 525 236 45.0 45〜50
塩谷町 278 122 43.8 45〜50
喜連川町 251 83 33.1 43.0

*平成14年5月調査

 全体の変更率は814/2037=40.0%となり、一次判定ソフト改定前とほぼ同率で、改定による恩恵をほとんど実感できないものでした。

 続いて要介護度別の変更率と審査判定結果の分布をお示しします。

(b) 要介護度別変更率(%)

  非該当 要支援 要  介  護
矢板市 83.3 57.5 40.3 45.1 58.5 41.0 6.4
氏家町 50.0 34.6 38.0 26.8 40.2 27.7 0
高根沢町 0 50.0 38.4 51.1 53.5 25.6 64.5
塩谷町 100 68.8 43.8 56.1 36.8 35.7 20.0
喜連川町 80.0 60.0 33.3 35.7 34.1 38.9 10.8
73.5 52.1 39.1 44.2 48.0 33.7 20.3

(c)審査判定結果の分布(1市4町2037件) 

  二  次  判  定  結  果
非該当 要支援  要  介  護 合計



非該当 9 16 9         34
要支援 1 93 89 10 1     194




1 40 327 154 15     537
  2 18 172 106 8 2 308
    2 10 193 141 25 371
      2 17 201 83 303
        2 57 231 290
  •  矢板市,高根沢町,塩谷町の変更率はそれぞれ43%,45%,44%と高率であった。旧判定法と比較してもほぼ同率であった。氏家町は30%,喜連川町33%と他市町に比べ低率で,旧判定法と比較し氏家町6%,喜連川町10%減少していた。

  •  要介護度別変更率では1市4町とも非該当,要支援の変更率は高率で,次いで要介護3,2,1の順に高かった。要介護5の変更率では高根沢町で64.5%と高率,一方氏家町では0%と認定審査会により審査判定の格差が認められた。←介護の手間という視点で見れば、状態像の最終形は要介護4であるとする高根沢町審査会の考え方が如実に現れた結果です。それにしても氏家町の0%というのは考えものです。

  •  審査判定結果の分布で一次判定要介護2を見ると,二次判定で要支援から要介護5ま でとバラツキが大きく,慎重な二次判定が求められる。 

(d)動ける痴呆の一次判定は改善されたか

 「痴呆性老人の日常生活自立度」がV,WまたはMかつ「障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)」が自立,JまたはAであり,要介護認定基準時間による区分が70分未満(要介護2以下)の場合に表示(チェック)される条件が満たされる。さらに資料1に示すスコア表を用い,定数項に各調査項目等によるスコアを加算して0.5を超える場合指標が1つ表示(1カ所チェック)され,1段階重度の要介護度となる。さらに,問題行動の項目について基準を満たした場合2カ所チェックされ2段階重度となる。

運動能力の低下していない痴呆高令者の指標に該当した(チェックが入った)件数

  1カ所チェック 2カ所チェック
矢板市 8件(1.3%) 11件(1.8%)
氏家町 18 (4.9 ) 5 (1.4 )
高根沢町 13 (2.5 ) 4 (0.8 )
塩谷町 11 (4.0 ) 3 (1.1 )
喜連川町 7 (2.8 ) 1 (0.4 )

 各市町ともチェックされた件数は僅かであるが,旧判定ソフトよりチェックされるだけ精度は向上している。しかし,「痴呆性老人の日常生活自立度」がT,Ua,Ubの場合,また一次判定要介護3以上の場合はチェックされない。さらに問題行動は要介護度別に基準を満たす項目数が規定されているため,生命にかかわる問題行動1項目でもチェックされない等問題点は多く残されたままである。

 

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